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2011年3月の1件の記事

2011/03/21

平成22年度卒園式祝辞と、地震にまつわるお話

 自分で言うのもあれだし、出鼻をくじくようで申し訳ないのだが、このポストや昨年度の祝辞原稿のポストを参考にされても、園児や先生方にうまく伝わるかどうかはまた別問題だ。

もちろん、話をするテクニックがあれば、それは可能だ。
しかし、テクニックは練習や場数を踏まなければ身に付かない。
それに、子供たちが本当に理解し話を聞いてくれるのかということになるとなおさら難しいものだ。

僕の場合は、普段の各種行事の挨拶の度に、単なる挨拶ではなく子供たちと会話をすることを心がけてきた。
特に今年の卒園生は、年中組のときから、僕が会長を2年間務めたので、子供たちは「会長さんは今日はどんな話をするのか?」といつも興味を持って期待してくれている。
僕が舞台や演壇に立つと、子供たちが「くすくす」と笑い出しそうな顔をしているくらいだ。

そんな子供たちとのやり取りがあったからこそ、突然のアドリブであっても、もみんな声を合わせて、大きな声で歌いだしてくれる事が出来るし、問いかけた言葉に敏感に反応して、自分たちの気持ちを伝えてくれる。

大事なのは、自分の言葉で語ることだと思う。
たとえ、稚拙な内容であっても、自分の言葉で精一杯語れば、皆ちゃんと話を聞いてくれるのだ。

ネットで調べた例文や、形式ばった挨拶なんて、参考にならない。
誰のためにするのかもう少し考えた方が良い。

卒園式の祝辞は、「先生や保護者や来賓」に向けて行うものではない。
卒園生に向かって、「彼らに伝えなくては成らない事を伝える」事なのだ。

よく考えてほしい、自分の体裁や保護者の手前や先生方に感心され、「すばらしい(無難な)スピーチでした」と言われる為にやるのではない。
園児たちが「僕たち私たち」たちに語りかけてくれた「お話」と感じてくれなかったら、意味が無いのだ。


**********
平成二十二年度 卒園式祝辞

 みなさん、お早うございます。
私は、ヤマダ幼稚園PTAのヤマダタヱです。

 卒園生である、ゆり組、ふじ組のみなさん、本日はご卒園おめでとうございます。
心より、お祝い申し上げます。

また、園長先生をはじめ、先生方、職員の皆様、在園中は大変お世話になりました、心より感謝申し上げます。
保護者の皆様、PTA幹事のお母様方、ならびに役員の皆様に置かれましても、多大なるご協力を頂き無事にこうしてこの日を迎えられました。みなさまへ心よりお祝い申し上げますとともに、厚くお礼をお申し上げます。

そして、このような情勢の中、他の幼稚園等では卒園式の中止もあると伺っておりますが、ヤマダ幼稚園に関しましては、本日こうして卒園式を挙行することを決断して頂けました事、保護者を代表しまして重ねてお礼申し上げます。


 さて、卒園生のみなさん、私が皆さんの前でお話しするのは、今日この卒園式が最後になります。
もう二度と、みなさんの前でお話しする事はありません。
そして皆さんもとても怖かった地震の事もあって、今日はどんな話をしようかと昨日の夜とても悩みました。

悩んで悩んで、考えて、今日皆さんに最後にお話しするのは「人の気持ち」についてのお話です。

それでは、みなさん、今の気持ちはどんな気持ちですか?

(やりとり、アドリブ)
小学生に行ける事が嬉しくて、わくわくしてるひとはいますか?
みんなとお別れするのが悲しくて、泣きたい気持ちのひとはいますか?
緊張してるけど、いつもと変わらないよ、というひともいますね。
ほかにどんな気持ちの人がいますか?

(実際には、どんな気持ちですか?の問いの直後に、ほぼ全員が「嬉しいです!」と答えたので、誘導質問アドリブw )

はい、色んな気持ちの人がいますね。

 卒園生の皆さんもそうですが、お父さんお母さん先生方、色んな気持ちの人が、今ここにいます。
では、そんないろんな気持ちのみんなが、あっと言う間に同じ気持ちになる方法があるので、ここでちょっと実験してみたいとおもいます。

いつも歌ってる、「みんなともだち」と言うのがありますね。
この歌はみんな好きですか?
はい、私もこの歌が大好きです。それを今ここで一緒に歌ってみましょう。

(出だしを歌う、園児が歌いだすまで)

 「みんな ともだち
  ずっとずっと ともだち
  がっこう いっても
  ずっとともだち(イエー!)

  みんな ともだち
  ずっとずっと ともだち
  おとなに なっても
  ずっと ともだち

  みんないっしょに うたをうたった
  みんないっしょに えをかいた
  みんないっしょに おさんぽをした
  みんないっしょに おおきくなった

  みんな ともだち
  ずっとずっと ともだち
  がっこう いっても
  ずっとともだち(イエー!)

  みんな ともだち
  ずっとずっと ともだち
  おとなに なっても
  ずっと ともだち」

はい、みんさん、ありがとう。

 歌ってみてどうでしたか?
卒園式で、会長さんと歌を歌うなんて、そんな練習してないのに歌って良いの?と不安な気持ちになりましたか?
なりましたね、そして、まわりの友達や先生の顔をみて、どうするの?歌っていいの?とドキドキした気持ちになったりしましたよね?

でも、思い切って歌いだしたら、皆と一緒に歌う事に、気持ちを集中しましたよね?
歌ってみてどうでしたか?楽しくて、嬉しかったですよね?

ここにいるみんなが、それまでバラバラに色んな事を考えていたのに、いつの間にか歌を歌うと言う事で、あっと言う間にみんなの気持ちが一つになりました、すごいですね。

気持ちが一つになるって言うのは、嬉しいし、とても楽しい事なんですね。


 今、ここにいる卒園生の皆さんはこの歌にもある様に、幼稚園に来て、みんな一緒に歌って、遊んで、そして一緒に大きくなりました。そして、特にこの一年間、年長さんとして、年中さんや年少さんのお手伝いや、お世話をしてあげたり、一緒に遊んであげたりと、自分の事だけじゃなくて、まわりの人の気持ちを、考える事が出来る様になりましたよね。

人のことを思う、いろんな気持ち。
例えばXXX先生や、XX先生、園長先生、お父さん、お母さんに喜んでもらおう、頑張るぞ!という気持ち。
今地震で困っている人達の為に、ボクやワタシが、いつもよりちょっとだけ我慢しなきゃいけないね、という気持ち。
お友達に手紙を書いて渡したらきっと喜んでくれるかな?と言う気持ち。

 そんな風に、自分の事だけじゃなくて、誰かの気持ちを考える事がみなさん出来るようになりました。
それって言うのは、体が大きくなっただけではなくて、心や気持ちも一緒に大きくなったということなんです。


 4月からの小学校では、新しいお友達がまた沢山できると思います。
そして、楽しいことが、いっぱい待っています。
だけど、時には楽しくなくて、怒ったり、悲しくなったりする気持ちになる事もあるかもしれません。
上手く出来なくて、自信を失くしたり、失敗して落ち込んだりする気持ちになる事もだってあるかもしれない。

 でも、最初から何でも出来る人なんて、いないんですよ。

だからもし、楽しくない気持ちになったら、幼稚園に入ってはじめて出来た友達の事や、みんなで一緒に少しずつ大きくなって、やさしい心や、人のことを思う気持ちを持てる様になった事を思い出してみてください。
そして今日、一緒にみんなで歌を歌って、みんなと気持ちが一つになって楽しく感じた事を思い出してみてください。

 私は、これからもみなさんが、毎日毎日、ひとつずつ、少しずつ大きくなって、楽しい気持ちや優しい気持ちを一杯持って、素晴らしい、素敵な大人に成れるように願っています。

 皆さん、私は今、皆さんがこうして幼稚園を卒園されて、新しい生活に進むこと、そのことで、とてもとても嬉しい気持ちで一杯です。

みなさん、今日は本当におめでとうございます。

平成23年3月19日
ヤマダ幼稚園PTA会長 ヤマダタヱ

********
19日に娘の卒園式と謝恩会を、予定日時でほぼ当初の予定通りに無事に終えることが出来た。
ここに至るまで、先日の地震を受け、中止や延期、内容の簡素化等さまざまな検討や調整に追われたけれども、なんとかほぼ全てを予定通りに実施することが出来てほっとしている。

開催への是非については、終わった今でも色々あると思う、しかし卒園式は、子供たちにとっては一大イベントだ。
園と協議を重ね、PTAとしても謝恩開催の是非についても協議した。

僕が、PTA会長として導き出した結論は以下の通りだ。

『可能な限り楽しい気持ちで、安定した日常と同じように、保護者、先生方と一緒の時間を過ごす事。それが地震の後で、今もなお日々不安な気持ちの中で過ごす子供達に対して、「大丈夫これから良くなっていくのだよ」と、安心させる事に繋がるものである』

現実として私たちに出来ることは、必要以上に萎縮し自粛することではなく、実施可能なのであれば物事を極力予定通りに行う事だと思う。
もちろん、被災し苦しんでいる人々が多くいるのだという事は、皆できちんと認識した上で、被災された方々のことを思う気持ちを持った上でだ。

このような考えに基づいて、先週の水曜日に謝恩会の実施を決断し園に伝えた。
園もほぼ同じ考えから卒園式を挙行していただけた。

謝恩会では、冒頭に開催の主旨説明を行い、被災者への黙祷をささげた。
結果的には、誰一人として異議を唱えるものは無かった。
誰もがみな、同じ思いで二つの行事を楽しみ、子供たちの成長を祝った。

E3191000

E3 + ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8

子供たちが大人になったときに、今回の開催の意味が分かる日が来ることを願わずにいられない。

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